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ベース(基盤)づくりの重要性を強調
ライフプランニング総合学科は、平成29年(2017年)にリニューアルを行いました。この際、本学科の方向性を明確にするために、学科目標を検討し直しました。中でも、社会に出て活躍する人材の育成を心掛けているということを明確にするために、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力など、世の中のどこでも活用できるスキルを「汎用的スキル」としてまとめ、この能力の向上を目指して様々な取り組みを行っています。
この「汎用的スキル」を基盤とし、その上に、各自の専門分野を学ぶメジャー(専攻)制を導入しました。入学前から何をするか決まっているコース制と違って、1年次の前半にあたる第1、2期は専門科目を減らし、入学してから自分の専門分野を選んで良いというのが大きな特徴です。以前は入学後の1週間で、2年分の履修計画を立てていましたが、それはあまりにもあわただしいし、本当にしたいこととはズレていた学生も残念ながらいました。そこで、メジャーガイドという授業を中心に、専門家の意見や先輩方の進路などいろいろな情報を提供し、自分の人生をどうしたいのか考えてもらい、先生方も相談に乗って「それならこうしよう」と決めるお手伝いをしています。
水泳でもまずは準備運動や基礎練習をして、自分の専門分野(自由形、平泳ぎ、バタフライなど)を決めますよね。陸上競技も同様だと思います。それと同じで、いきなり専門的なことから入るのではなく、ベース(基盤)づくりを優先して行い、その後専門分野を学ぶようにしているところが本学科の学びの特徴です。
教室を飛び出してスキルを磨け!本学科独自のチャレンジプログラム
一般に、上に提示した「汎用的スキル」というのは、一人ではなかなか身に着かないスキルで、多くの場合、誰かと何かをして磨かれるものだと思われます。また、授業を聞いただけでは、なかなか身に着かないものだと考えていて、本学科では、学外での学びを推奨し、地域チャレンジという取り組みを行っています。地域チャレンジとは、企業でのインターンシップや、地域でのボランティア活動、学内におけるサービスラーニング等の各プログラムをポイントで表し、ポイントを集計することで、最終的に単位へと変換することができる科目のことです。主に、「汎用的スキル」の育成のために実施しています。
その他の学びの特徴としては、第3期(夏休み明け)から本格的な専門分野の学びを各メジャーで始めますが、それぞれのメジャーで絶対に履修しないといけない指定科目は各期1~2科目と少ないので、ブライダルを学びながら事務関係の勉強も行い、最終的に金融系に就職した学生もいることに代表されるように、多様な学びができる点です。
汎用的スキルを中心としたベース(基盤)は、必修授業の基礎科目などで学び、地域チャレンジで実践し、確認する。メジャー制で培った専門性は、検定チャレンジを通じて学びの習得状況を確認し、一人ひとりがステップアップしながら社会で活躍できるスキルを磨くプログラムにしています。
金融の難関資格やブライダルの国家資格対策も万全!短大はコスパが良いんです!!
私は証券外務員試験対策講座やファイナンシャルプランナー検定試験対策講座などの科目を受け持っています。証券外務員というのは銀行員などが有価証券を扱う際には必ず持ってないといけない資格で、私の講座では最も難易度の高いランクの試験内容までカバーした授業をしています。昨年は最もレベルの高い、一種外務員資格に高得点(416点/440点満点)で合格した学生もいますし、授業化して2年目で、ファイナンシャルプランナー技能士2級の合格者を初めて出すことができました。
証券外務員の講座は金融機関に内定した学生ばかりを集めているので、学生たちは安心して授業を受けています。学生たちは、お互いの銀行などから要求されていることや、試験勉強の進捗状況などを教え合い、集中して試験勉強に取り組めているように思われます。
証券外務員試験の難易度についてですが、ある地方銀行の例を出しますと、昨年は一種外務員試験を受験した16名の内(全員4年制大学出身者)、最初の試験で合格したのは、3名だったそうです。また、二種外務員試験を受験した18名の内(短大生は3~4名程度)、1回で合格したのは、3名で、合格者の2名は本学の学生です。ちなみに、昨年度の成果ですが、正会員1種外務員3名合格、同2種外務員4名合格、特別会員2種外務員1名合格し、全員1回目の受検で合格しました。このように、4年制大学の学生に負けず、モチベーションを維持し、資格を取得して卒業できる仕組みを作っています。
ブライダルのメジャーでは専門学校に引けを取らない科目を用意していています。国家試験の筆記試験に関しては、過去の蓄積もあるので、授業を受けることで国家資格の試験対策にもなる環境づくりをしているのが大きな特徴です。
メジャーでは最低1年間、長いものでは1年半、専門の勉強をするので、4年制大学の専門課程とほぼ同じ期間になります。意欲が低いまま4年間大学に通うなら、短大で学んで早く社会に出て稼いだほうが断然コスパがいいですよね(笑)。もしもっと学びたいと思ったら4年制大学に編入学もできますし、人生のチョイスが増えるのは短大の魅力だと思います。
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ライフプランニング総合学科 教授、学生部長
中濵 雄一郎
◎担当科目
地域創生入門
パーソナルファイナンス
証券外務員Ⅰ、Ⅱ
他
◎プロフィール
西南学院大学大学院博士課程修了
専門:経営学(企業財務)