香蘭女子短期大学

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保育学科

保育者が心理学を学ぶ理由【Vol.2】

自分の持ち味は何?考える癖と自信を身に付ける授業

 授業をしていると、「わかりません」が口癖になっていたり、答案用紙を空欄にしがちな学生がいますが、心理学の場合、粘り強く自分の心を掘り下げていけば「自分も似たような経験をしたかも」「自分だったらどう思うかな」と何か出てくるはずです。考える癖、自分の言葉で話そうとする癖をつけてほしいと思うので、学生に質問するときは考えたら何か出てきそうな質問を工夫しています。
 それに、いいものをたくさん持っているのに自信がない学生もけっこういます。
「自分の持ち味を活かす」
これは私が大学の時に先生に言われたことです。自分の持ち味を知って、それが活きるにはどうしたらいいのか考えてほしいと思っています。

自信の源、それは成長を見ていてくれる存在

 自信をつけるためには、フィードバックを受けることが必要です。自分なりにでも頑張ったりうまくいったときに「この前よりよくなったよね」と言ってくれる友達や先生がいてくれると自信になると思うんです。小さな成功や成長は自分では実感を持ちにくいので、積み重ねていくのは難しいですよね。すべての学生が半年、1年を振り返ってみればすごく成長していると思うので、それに自分自身で気づいてほしいし、こちらからも気づけるような言葉をかけられるといいなと思っています。
 それは、学生が保育者になってからも同じです。半年前、1年前と比べたらみんな絶対に成長してるじゃないですか。だから、そういう目で子どもを見たり、それを保護者に伝えられるようになってほしいです。

個性も経験も豊かな先生に学ぼう!幅広い学問のススメ

 自分の考えと全然違う人に出会うこともたくさんありますよね。一人一人違う人たちのことを理解するには、保育の専門だけでなくてある程度の教養や、いろんな経験をしたという土台の大きさが必要です。短大でいろんな友達、先生がいた、いろんな実習をした、初めて出合うことばっかりだった、という経験が、社会に出て人と出会ったときに、その人の心を想像できるようになるんだと思います。
 香蘭の先生は個性豊かでバックグラウンドもさまざま。それぞれピアノや美術、体育などのプロフェッショナルである先生が同じ学科で働くのは珍しいし、それが保育学科のおもしろいところだと思います。資格を取るために必要なカリキュラムを学ぶだけではなく、そういう環境が学生の幅を広げて、社会に出たときにすごく強みになると思うんです。
 私もそうですが、最初から研究職一本ではなく、別のところでずっと現場の仕事をしていた先生が多いので、研究と現場での経験のバランスがとれた先生が多いのも大きな魅力です。私も香蘭に来て初めて知ったことはたくさんありますし、違う現場でずっと実践を積んでこられた先生から学んで、自分の考えが変わったり、幅が広がる経験はけっこうありました。
 それは学生も同じだと思うので、ぜひ幅広い学問をしにきてほしいです。幅広いものを経験した中で、自分の強みを見つけられたら、個性豊かでいい社会人になれるでしょう。


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保育学科 講師
姫島 源太郎

◎担当科目
子どもの理解と援助
幼児理解と教育相談
子ども家庭支援の心理学
発達心理学Ⅱ

◎プロフィール
北九州市出身。大学院生のときから小児科やスクールカウンセラーなど現場で活動。高校では吹奏楽部でコントラバスを担当、最近の趣味は山登り。

保育者が心理学を学ぶ理由【Vol.2】