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皆さんは、栄養士と聞いて何を想像しますか?
『給食を作る人』との意見が多いかもしれません。栄養士の仕事は多岐にわたっていて、次のような業務を行う資格になります。
① 病院などの医療施設、老人福祉施設、介護保険施設で給食を作り、栄養指導を行う
② 保育所などの児童福祉施設、小・中学校で給食の献立を作成、食育を行う。
③ 行政機関(役所・保健所・保健センター)などで、地域住民の健康増進に貢献するために、健康政策の企画・立案を行う(行政栄養士と呼ばれます)。
④ 食堂を運営している企業で衛生管理などを行う。
⑤ 試験研究機関等で分析などを行う。
このように、栄養士は乳幼児期から高齢期まで、あらゆるライフステージの人々に関わり、個人や集団に食事や栄養についてアドバイスを行います。また、特定給食施設等で献立を立てて食事を提供したり、栄養状態の管理を行い、『食と栄養のプロフェッショナル』として皆さんの健康をサポートしているのです。
そのようなあらゆるライフステージの人々に関わる栄養士ですが、最近注目されている、保育所などの児童福祉施設で活躍する栄養士にスポットを当ててお話をします。
皆さんは『食育』といった言葉を耳にしたことはありますか?
『トリニクって何の肉?』という番組があるくらい、今の子ども達が育つ環境には、素材(食材)に触れる機会が減っています。例えば、スーパーに行けば、魚は切り身でパックに入っていますし、お肉も同じく切り分けられてパックに入って販売されています。このように、素材を加工した後の姿だけを見ることが多いので何の素材なのかを知る機会が少ないのです。
そこで、香蘭では、附属園の子どもたちに授業の一環として食の教育である『食育』を行っています。
一例として、鶏肉は鶏の肉だということ、そしてその鶏が産んだものが卵で、卵焼きなどの料理になることを子ども達が受け入れやすい紙芝居や劇などを用いて説明します。園児たちは、日頃から自分たちが口にしている物なので、目を輝かせて学生たちの話を聞いてくれます。
この『食育』は、保育所(園)で働く栄養士の重要な業務の一つになっています。
この食育の他に、保育所で働く栄養士には、園児の昼食の献立&調理業務があります。園児の中には、卵や小麦など様々なアレルギーを持つ子どもが少なくありません。このアレルギーに対応する食事(アレルギー除去食)を作ることも重要な業務の一つです。
このように、保育所で働く栄養士は、子どもたちに栄養のバランスが取れた食事を提供すること、その中でも様々なアレルギーに配慮して献立を作成していくこと、そして子どもたちに食べることの大切さや食に関する知識を教えていく食育など、子どもたちの食を守る仕事といっても過言ではありません。そんな子どもたちの食を守る栄養士、食育ができる栄養士を香蘭で目指してみませんか?