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皆さんは「ファッション」といえば、どのような仕事・職種が思いつきますか?
ファッション業界には様々な仕事があります。今回はファッションの「お仕事」を紹介します。
【デザイナー】
もちろんデザインが主な仕事です。それ以外にも、商品の企画から仕様書の作成、展示会の準備、サンプル修正や納品前の商品チェックなど多岐に渡って仕事があります。デザインする能力に加え、素材やパターン、縫製などの専門知識も必要となり、市場や社会の動きをつかむ能力、そしてトレンドにも敏感であることが求められます。
<必要なスキルの例>
・感度の高いファッションセンス
・他にはないブランドを生み出す独創性
・イマジネーションを形にする表現力
【スタイリスト】
テレビ、CM、雑誌など映像や出版関係の撮影現場で、出演する俳優やモデルの衣装をコーディネートすることが主な仕事です。 時には、衣装だけでなく身につける小物や、髪型、メイクまでトータルでコーディネートします。撮影のカットごとに、衣装に乱れがないかをチェックしたり、異なる衣装に替えたりと臨機応変に動き、撮影現場ではカメラマン、ディレクターなど、さまざまな職種の人と一緒に仕事をするのでコミュニケーション能力も求められます。
<必要なスキルの例>
・柔軟な対応力
・時代のトレンドをキャッチする能力
・周囲への気配りもできるコミュニケーションカ
【パタンナー】
デザインを洋服にするための型紙「パターン」を作成する専門職です。デザイナーの描く線の一つひとつから、ふくらみ具合やシルエットなど繊細なニュアンスを把握します。洋服に対する知識や理解、正確にパターンをひく技術など、求められるスキルのレベルは高く、やりがいのある仕事です。また、パタンナーによって、服のクオリティーが変わってくるため、技術力のあるパタンナーは業界でも引く手あまたです。
<必要なスキルの例>
・出来上がりをイメージする発想力
・ミリ単位で“違い”を表現する繊細さ
・デザインを生かす専門的な知識と技術
【バイヤー】
その名のとおり、商品のバイイング(買い付け)を担う職種。売れる商品をかぎ分け、調達するのが主な仕事です。シーズンのディレクション(店舗で販売する商品や展開方法や宣伝企画方法)をベースに、商品を調達し、月ごと・週ごとの展開計画を立てるだけでなく、時には商品開発からプロモーションまで手掛けることもあります。そのため、扱う商品に関する豊富な知識はもちろん、洞察力、さらに時代の流れをつかんで次に流行するものを予想する力、数字に敏感であることが求められます。
<必要なスキルの例>
・市場を見極める分析力
・"良い物”を追求する探求心
・トレンドを敏感にキャッチする洞察力
【MD(マーチャンダイザー)】
商品のラインアップやスケジュールの企画、具体的な販売戦略の構築が主な仕事です。市場動向やトレンド、消費者の実感や時代の空気など様々な情報を分析し、デザイナーや商品企画と共に、シーズン構想を具体化していく。ブランドビジネスの現場を預かる指揮官ともいわれます。バイヤーとよく比較されますが、バイヤーは仕入れに比重を置いているのに比べ、MDは商品化計画から販売促進まで一括して管理することに比重を置いています。小規模の企業だとバイヤーと兼務することもあります。
<必要なスキルの例>
・市場の変化を逃さない広い視野
・トレンドを見極める冷静な分析力
・多方面を取りまとめるリーダーシップ
【WEB担当(EC担当)】
自社WEBサイトにおいて、バックエンド業務(商品情報などの入力業務や受発注管理など)とフロント業務(WEBデザイン、ブランドサイトやECサイトの制作・運営、商品企画、SNSなどを利用したプロモーションなど)を担当します。コロナ禍で実店舗とネットの垣根がなくなってきており、WEB販売のチャネルは多くの企業で力を入れています。魅力あるサイトを構築し、顧客を引き付ける写真を撮影し、顧客が興味を持つSNS発信をしていくのかが、売り上げを左右する鍵になります。
<必要なスキルの例>
・変化を敏感に察知する情報感度の高さ
・店頭との売れ方の違いを見極める分析力
・EC独自の商品開発力。マーケティング力も
【プレス】
広報担当として自社のブランドや商品、店舗のPRをして、多くの方に知ってもらうのがお仕事です。
デザイナーが作った新作のカタログやプレスリリースを行ったり、CMやドラマなどでタレントさんが着用する服をスタイリストに貸し出したり、シーズンごとに行われる展示会やファッションショーの企画や運営も行います。多くのアパレル業界の関係者やメディアに披露する機会なので、どんなPR方法を行うかを考えるのもプレスの腕の見せ所です。その他にも、自分自身がブランドの顔として雑誌などで取材を受けたり、顧客のデータから分析をしたり、仕事内容の幅はとても広いです。
<必要なスキルの例>
・人を惹きつける人間力
・時代の変化を敏感に察知するカ
・ブランドの魅力を伝えるプレゼンカ
【営業】
メーカーや卸問屋などに勤務し、自社の商品を百貨店やアパレルショップ、小売店などへ売り込むのが主な仕事です。取引先が求めるものを見極め、商品企画やブランド戦略に見合った提案を組み立てます。
営業には、いくつか種類があります。
「リテール営業」…総合アパレルメーカーなどに多く、自社の運営するアパレルショップや小売店が売上アップするよう、適切な商品やコンセプトを考えてマネジメントを行う営業です。
「ホールセール営業」…自社で小売店やショップを持っていない専門メーカーなどに多く、セレクトショップなどに自社製品を卸すための交渉(営業)を行います。
「百貨店営業」…新規小売店の出店や既存店の維持など、百貨店担当者との取引窓口として交渉を行います。小売店への営業とは違い、百貨店との契約は一度決まるとなかなか変更できないため、いかに有利な条件で交渉するかは営業の手腕にかかっています。
それ以外にも、展示会を行った際に、来場したバイヤーからオーダーを取ることに加え、来場するバイヤーを増やす施策を考えるのも大事な仕事です。
<必要なスキルの例>
・社内外でのコミュニケーションカ
・顧客ニーズを的確に読み取る力
・商談を成功に導くロジカルな提案力
【販売】
店舗において来店されるお客様に対して、商品やコーディネートを提案するのが主なお仕事です。また、お客様のニーズを製造の現場などにフィードバックすることも重要な仕事の一つです。ステップアップとして、店長になる場合もあり、その場合は商品の管理や部下の育成など、仕事の幅も広がります。自社の商品と消費者(お客様)を結ぶ非常に大切な業務であり、アパレルでのキャリアを積むのであれば経験をしておいて損はない職種です。専門的なことを学んだ本学ファッション総合学科卒業生の場合、販売の仕事から、バイヤー、MD、プレスなどステップアップすることもあります。
<必要なスキル例>
・売り場運営に欠かせない協調性
・人が好き。コミュニケーションカ
・お客様のニーズを読み取る洞察力
最後に、本学のファッション総合学科では、ファッションの様々な職種に対応できるように、服作りに関する知識やスキルはもちろんのこと、プレゼンやコーディネートのスキルも教えています。これらのスキルは、ファッションの考え方や感性を育むだけでなく、センスを磨くことにつながります。
「感性を身につけ、センスを磨く」
これが、本学ファッション総合学科が目指している「ファッション」です。