香蘭女子短期大学

KORAN VOICE

KORANの“リアル”をお届け!

保育学科

「子どもが大好き!」が情熱の源。香蘭で学ぶ未来の保育者たち【Vol.2】

不安もあります。でも、それ以上の情熱があります

―保育者の仕事は重要でやりがいがある一方、世間ではとても大変なイメージもあります。どう考えていますか?
田口さん(左) 保育士の給料は低いとか、保育士になってもすぐ辞めてしまう人がいるという話はよく聞きます。でも、それよりも子どもが大好きで子どもと関わりたいという気持ちが強いので、不安もありますが、保育士になろうという思いのほうが強いです。

田中さん(右) 命を預かる仕事だから私も不安は大きいけど、やっぱり田口さんと一緒で、子どもが大好きだし子どもと関わっていきたいから頑張りたいなと思っています。

溝田先生 私は以前ライフプランニング総合学科で教えていたので、一般求人の給料をだいたい把握しています。保育学科に来たときに保育士の給料を知り、新卒の初任給を単純に比較すると、女子の短大卒業者の事務職よりも保育士は高いなというのが第一印象でした。ボーナスも保育士は基本給の平均4か月分くらいはもらえるところが多いようです。保育士の給与については上昇率が低いということがこれまで問題にされてきましたが、現在はその点を解消すべくキャリアアップの為の研修制度が作られ、この研修を受けて専門性を高めていくことで給与が増えていくという仕組みが出来ています。

子どもファースト、明るく仕事…こんな保育業界で働きたい!

―卒業後はどこで働こうと考えていますか?
田口さん 宮崎に帰ります。実家から近いところで働きたいなと希望しています。

田中さん 福岡で働きます。

―未来の保育者の2人は、これから保育業界がどうなったらいいと思いますか?
田中さん 「昔の保育」をしている保育園が今でもあると、授業で先生から教わりました。「昔の保育」って子どもの成長に合っていなくて、子どものための保育ではないなと感じるので、子どもを第一に考えて保育をするところが多くなればいいなと思います。子どもの成長に合わせて1人1人見ていくスタイルがいいと思います。

溝田先生 保育とは何かというと、子どもの興味関心を最も大事にするものだということがいえます。例えば小学校は全国一律のカリキュラムで先生が黒板の前に立って決まった内容を教えるという場合が多いですね。それに対して保育はクラスや一人ひとりの子どもの興味関心や発達段階に合わせて楽しく遊べる「環境」を保育者が作り、その中で子どもたちがのびのびと活動するというスタイルです。つまり保育者の一番の役目は、子どもたちの興味関心を知って最適な遊びの「環境」を作りだすことなのです。

田口さん 私は明るく仕事ができたらいいなと思います。楽しいことだけではないと思いますが、職場も、業界全体も明るくできたらいいですね。

溝田先生 保育業界の現状を少し説明しますね。保育所に入りたくても入れない待機児童問題解消のために保育所の定員数をどんどん増やしているので、求められる保育士の数も増えていますが、それももうそろそろ落ち着くという見方があります。一方で2020年の福岡県の待機児童数は全国ワースト4で1000人を超えています。福岡県ではまだまだ保育所が足りないようです。
一般的には幼稚園のほうが教育的で、保育所のほうが家庭的に子どもを見ているという印象があるようですが、実際はそうではないし、近年はますます保育所と幼稚園の内容が統一する方向になっています。国の政策としては、幼稚園と保育所が統合して教育も保育も一体的に行える「認定こども園」を増やしていこうとしています。

子どもが大好き!その気持ちを忘れず、愛される保育者を目指します

―どんな保育者になりたいですか?
田中さん 子どもを成長させていくところだから、子ども第一に考えて、子どものためを思って行動できる保育士になりたいなと思っています。

田口さん 明るくて元気で、子どもたちからも好かれて、信頼関係がしっかり築ける保育士になりたいです。

溝田先生 子どもが好きで子どもと向き合いたいという2人の気持ちをあらためて聞けて、感動しました。さまざまな園があるので、お二人には自分に合う園をみつけて活き活きと活躍していただきたいですね。
そして私たち教員は保育の研究に励み、保育現場と連携しながら益々良い保育が可能になるよう取り組んでいかなければと強く思いました。

保育学科 2年生 田口さん
宮崎県出身。小林秀峰高校卒。高校時代は野球部のマネージャーを務め、プロ野球ソフトバンクのファン。好きな食べ物はチキン南蛮で、おススメは宮崎で有名な「おぐら」のチキン南蛮。

保育学科 2年生 田中さん
福岡県出身。福岡女子高校卒。高校から保育学科で学ぶ。韓国の男性アイドルグループ「SEVENTEEN」のファン。好きな食べ物はお好み焼きで、母親が作ってくれる広島風お好み焼きが特に好物。

保育学科 准教授 溝田 めぐみ先生 
山口県出身。担当科目は「教育原理、教育方法指導論、保育原理」。保育学科の前にはライフプランニング総合学科で育児について教えていた。好きな食べ物は炊き立てのご飯とお味噌汁。

「子どもが大好き!」が情熱の源。香蘭で学ぶ未来の保育者たち【Vol.2】