本学のライフプランニング総合学科は、以下の7つのメジャー（専攻）があります
　①一般事務（金融・会計）
　②医療事務
　③観光
　④ブライダル
　⑤ファッション・ビューティー
　⑥インテリア
　⑦CG・WEBデザイン
上記より、自分の好きな専攻を2年間かけて学んでいくことができる学科構成になっています。
ライフプランニング総合学科のメジャー（専攻）の学べる分野など詳しくはこちら

『③観光メジャー』の中には、観光以外にも、ホスピタリティーやホテル関係の科目など、専門科目が7科目、関連科目は11科目が用意されています。
そして今回は、専門科目の中の『観光デザイン入門』に焦点をあてて、紹介をしていきます。

地域に活気をもたらす「観光」。
この観光を用いて地場産業や地域コミュニティーを活性化させようという取り組みが、全国各地でなされています。

どのような地域でも、その地域独自の文化や歴史が存在し、食べ物として郷土料理、美しい景色（棚田など）、イベント・行事などが存在します。
それは、そこに住んでいる人にとっては「当たり前」のことであり日常なのですが、外部の人からみると、それは時に「魅力」に映ることもあります。
その「魅力」を「観光」という視点で掘り起こし、それを「強み」としてどのように発信していくのか。そして、どのように伝えたら認知されるのか。地域の新しい魅力を創造するための手法である「観光デザイン」を学んで行きます。
そして、次のステップとして、地域の課題を解決するプロジェクト（観光まちづくりのイベントなど）を学生が自ら企画・提案していく授業となります。

しかし、最初から企画・提案というのは難しいので、地域のデータをまず収集し、そのデータから地域が抱えている問題や強みを発見していきます。

例えば・・・本学の位置する福岡市ですが、
・「五大都市圏」に数えられ、人口は160万人(増加率は政令指定都市1位)。福岡都市圏でみると人口は、550万人を超える。
・福岡市は、2019年には2148万人、2018年には2141万人もの方が訪れる、一大観光地である。
・海外からは、韓国に続き、台湾、中国からの観光客が多く、「アジアの玄関」である。
・市街地は平地が多いが、中心部より１時間ほど車を走らせると海も山もある。
・交通網（特にバス）が発達している。
・天神や博多などの都市を擁し、キャナルシティ、マリノアシティ、博多駅シティなどの巨大商業施設もある
・明太子、博多人形、水炊き、豚骨ラーメン等の食も豊富
・農産物には、お米「夢つくし」・「元気つくし」、いちごの「あまおう」、ラーメン用小麦「ラー麦」がある。
※ 一部「福岡市の観光・MICE」2021年版（福岡市観光統計）、「Fukuoka Facts」より引用

これらの資源（リソース）を活用し、どのように福岡の魅力を発信していくのか、そしてどのようにして福岡のリピーター（ファン）を作っていくのかを考えていきます。

授業科目名の観光デザインの「デザイン」とは、「0（ゼロ）から何かを創り上げていく」という意味があります。

自分はどういうアプローチで地域に貢献出来るのかを考え、データを調べつつ、グループワークを通じて意見を出し合い、地域・企業と組んで、何かを創り上げていく・・・と言う流れになります。
高校で学んだことが活かされ、地域おこし・活性化のお手伝いを通じて、地域との繋がりが持つ。
つまり、高校で皆さんが行っている探求学習の延長線上にこの授業はあります。

コロナ禍で制限がある中で、「（対面で）イベントを行う」ことが全てではありません。
・オンラインツアーの計画
・ガイドブックを作る
・SNSで拡散させていく
このように、授業では「（対面で）イベントを行う」ことだけにとらわれず、あらゆる方法を模索していきます。

この授業でどのようなことを行うのか、以下に一例を挙げます。

①福岡市の観光PR動画を視聴し、個人の感想をまとめ、グループでディスカッションを行う。
②地域のコミュニティが元気になった観光デザインの事例を研究する。
③福岡の地域データを把握するため、基礎的な統計や見える化ツールなどを活用して、地域の実情を把握する。
（地域経済分析システムRESAS、GoogleEarth、福岡市観光統計などを活用）
④地域の魅力と課題を見つける。（福岡市の観光SWOT分析）
⑤課題解決のフレームワーク（ピラミッドチャート・イメージマップの作成）
⑥フィールドワーク
⑦企画書の作成
⑨発表（プレゼンテーション）

この授業で企画・提案したプロジェクトを「観光デザイン演習」という授業で実現していきます。
いかがでしたでしょうか？
思い描く内容を実現させるためには、何が必要なのか、外部の方々と連携も進めながら、実現に向けてコツコツと進めていく力が必要となります。
この授業を通じて、社会人としての基礎力を身につけて、自分の将来に活かしていってください。