KORAN VOICE
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「社会の役に立ちたい」そんな想いで心理学の道へ進んだ。
大学時代は、学外のサークルで自閉症のボランティアを熱心にしていました。昔から「世の中の役に立ちたい!」という想いが強くて、子ども達と遊ぶのも好きだったので、そのサークルで行事やイベントを仲間達と一緒にやっていました。そんな青春時代だったと思います。
心理学への関心は、当時埼玉県で子どもが犠牲になる事件のニュースをみたのがきっかけでした。「なんで人はそんな事をしてしまうんだろう」って、人と人の繋がりはそんなに儚いものなのかなって思ったんです。人と人の関わりという意味で、社会学や教育学などいくつも学問はありますが、私の中では心理学が最もそれを理解するのにいいなと思って学び始めました。実際に学んでみても、とても面白かったです。
結果的に、大学院でも心理学を勉強しながら、子どもと関わる仕事もしていました。児童相談所といって、虐待の対応や予防をする公的な機関があるのですが、そこでは大学院の時から最近まで15年ほど非常勤で仕事をしていました。
保育と心理学はとても近い世界にある。
心理学と保育はとても繋がりがあるんです。保育の先生は、一方的に子どもたちと関わっているように思われがちですが、実際の現場の先生達は、子どもひとりひとりの心を理解して「どんな働きかけをしたら良いかな?」ということを、いろいろと考えながらお仕事をしているんです。実際に、実習先の保育園に行った学生達も「保育の先生って奥が深いんだ」と感想を言っていました。
私も昔は、心理学は一対一でお話をするのに対して、保育は先生と子ども達という集団というイメージがありました。でも実際はそれだけじゃないことが分かったんです。子どもひとりひとりに寄り添うのもそうですし、それこそ保育園や幼稚園だけでなく、児童養護施設などでは一人一人と向き合うことがとても大切になってきます。保育と心理学はとても近い世界にあるんです。
お母さんが気軽に相談できる場所「子どもプラザ」を運営。
香蘭では福岡市からの委託を受けて「子どもプラザ」を運営しています。子どもプラザは、小さなお子さんを連れていつでも利用できる遊び場で、他の親子と交流ができたり、子育てに関する相談ができたりする施設です。
最近、育児情報をインスタグラムで全て収集しているお母さんの話を聞いて驚きました。もちろん役立つ情報もありますが、中にはよくない情報もたくさんあります。実際に「ネットに書いてある情報と、自分の子どもの様子が違う」という相談を受けたこともありました。子どもプラザのスタッフは多くは香蘭の卒業生で、保育園での経験なども豊富なベテランが多いので、彼女達からアドバイスをもらえます。子どもはひとりひとり違うので、こうした気軽に相談できる場所は社会にとってもとても大切だと思っています。
香蘭の学生の提案からイベントを開催することもあります。以前、学生から「あまった糸を使って何かできないか」という相談がありました。それを受けて、モノ作りのワークショップを実際に開催したんです。学生にとってもそうした関わりがあるのも利点ですね。
保育学科 濱田先生
鹿児島県出身。専門は心理学。
学生時代はボランティア活動に注力。
学生の時から旅が好きで、いまは北海道に興味あり。
最近はジョギングにハマっていて、8ヶ月で10キロの減量に成功。