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食物栄養学科

栄養士とフードコーディネーターの違いについて【Vol.1】

栄養士とフードコーディネーターは、食品や栄養に関連する仕事を担当する専門家ですが、それぞれが異なる役割と専門知識を持っています。
以下では、フードコーディネーターと栄養士の違いについて、それぞれの役割、職務内容、資格、および関連するスキルについて詳しく説明します。

まずそれぞれの活躍が期待されているフィールドです。

フードコーディネーターは、主に料理やメニューの開発、食品の調達、イベントやレストランの運営など、食品業界で幅広い役割を果たします。それらは食品の提供方法やビジネス戦略に関する知識を持ち、クライアントや消費者のニーズに合ったメニューを作成することが求められます。SNSなどを使い戦略を立てて顧客に合わせた食の提案を行うことが叶います。また、予算管理や食材の選定、スタッフの指導や食品業界のマネジメント業など幅広い活躍の場があります。フードコーディネーターは対象となる方々に対して自由な発想でお仕事ができる資格と言えます。
一方、栄養士は、食品のもつ栄養学的な価値やそれらが人体に及ぼす影響に関する専門知識を持っています。個々の人々や特定の集団の健康管理や栄養アドバイスなどについて食を通じて提供します。また食品の持つ価値を最大に生かし対象となる方、個々に食事量や適切なバランスを基準に基づいて食事プランを作成します。人体の構造、消化吸収などを専門的に学んでいるため栄養状態の評価や病気やアレルギーに対する対応も行います。

栄養士とフードコーディネーターの資格取得について

フードコーディネーターの受験資格は中学校卒業以上ということになっています。(日本フードコーディネーター協会HPより)フードコーディネーターは3級資格認定試験では、フードコーディネーターが携えるべき「食」に関わる4分野、「文化」「科学」「デザイン・アート」「経済・経営」の幅広い知識を試します。試験問題は1分野25問 4分野 計100問となっていて試験時間は120分です。一般の受験料は12,000円です。試験に合格すると、合格通知とともに認定登録申請書が送付され、手続きの完了をもって、フードコーディネーター3級資格が認定され、資格保有者としてその名称を用いて活躍することができます。またさらに上級資格である2級、1級と取得で活躍の場が広がります。


出典:特定非営利活動法人日本フードコーディネーター協会HPより https://www.fcaj.or.jp/exam

栄養士になるには、高校卒業後、栄養士養成課程のある大学、短期大学、専門学校に入学し、所定の単位を取得して卒業することが必要です。

これらの学校は、管理栄養士養成施設、栄養士養成施設と呼ばれています。
栄養士養成施設において所定の科目を履修し取得しなければなりません。栄養士資格に関する分野は勉強する内容が多いことや実習、実験等があることなどから、夜間の学校や通信教育はありません。必ず昼間の学校に通う必要があります。

栄養士は、栄養士養成施設で学び卒業することで、都道府県知事の免許を受けて「栄養士」の名称を用いて働くことができます。上級資格である管理栄養士は、管理栄養士養成施設で学び、管理栄養士国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けて「管理栄養士」になることができます。また、栄養士養成施設で学んだ人も、卒業後に栄養士として働き(養成施設での修業年数により、受験に必要な働く年数は異なります)、管理栄養士国家試験に合格すれば「管理栄養士」になることができます。


出典:公益社団法人 日本栄養士会HP https://www.dietitian.or.jp/students/dietitian/

フードコーディネーターと栄養士のスキルには、一部重なりがありますが、異なる側面もあります。

フードコーディネーターには創造性や料理の知識、イベントプランニングのスキルが必要です。料理をよりおいしく作り、美しく皿、膳、テーブルをコーディネートするいわば食のプロデューサーのようなものです。なお日本フードコーディネーター協会(JFCA)の資格認定試験において、一部の試験科目が免除される場合がありますのでいくつか条件を紹介します。
3級:調理師、栄養士、管理栄養士、製菓衛生師のいずれかの資格取得者は、「文化」「科学」科目が免除されます。また協会の認定校で履修した場合、資格認定試験が免除されます。
一方、栄養士には科学的な栄養知識、栄養評価や食事プランの作成能力、コミュニケーションスキルが重要です。多くの栄養士が、学校や病院、福祉施設など大量調理を主とする施設で働いています。栄養士の上級資格である管理栄養士を取得すれば、病院や、高齢者福祉施設などでより専門的な業務に携わることができます。
食事や栄養に不安や疑問を抱えている方や、食事制限がある方に対して、専門家の観点から適切な食事の提案をすることが栄養士の役割です。食事に関する課題を見つけ食事内容、量、食品の選び方、調理法などといった多岐にわたる指導を行うアドバイザーのような役割を担っています。また小学校、保育園や幼稚園では子どもたちに対して食育指導を行います。元気いっぱいの子どもたちは興味津々でお話を聞いてくれます。

栄養士とフードコーディネーターの違いについて【Vol.1】