香蘭女子短期大学

KORAN VOICE

KORANの“リアル”をお届け!

食物栄養学科

(栄養士教員監修)暑い夏を乗り越える、夏バテ予防レシピ【Vol.2】

今回は、夏バテ予防に欠かせないビタミンB1を豊富に含む豚肉を使い、主菜と副菜を兼ねたおかずを3つご紹介します。献立を考える際は、野菜とお肉の比率はだいたい重量比で野菜:肉=2:1で考えると、バランスを取りやすいです。
猛暑対策として、野菜や果物からの水分補給、むくみ解消のためのカリウム補給、抗酸化ビタミンの補給に役立つ野菜たっぷりのおかずがおすすめです!
★厚生労働省が推進する「健康日本21」では、野菜の摂取目標値を1日350g以上としています。

《1人分 エネルギー:591kcal たんぱく質:24.4g 脂質:19.4g 炭水化物:85.4g 食塩相当量:3.1g》

暑い夏に食べたくなるカレー。にんにく、しょうがなどの香味野菜とカレーの香辛料で食欲増進、スパイスには、消化を促進する効果もあります。旬の夏野菜をたっぷり使って栄養満点! ピクルスのお酢に含まれるクエン酸には、疲労物質の乳酸を分解する働きがあります。夏には、オクラや、トマト、みょうがなどの旬の野菜のピクルスもおすすめです。

●夏野菜たっぷりドライカレー
【材料】(2人分)
白飯 300g
豚ひき肉 150g 
玉ねぎ  中1/2個(80g)
にんにく  1片(10g)
しょうが      1かけ(10g)
ピーマン  1個(30g)
ナス 1本(100g)
トマト 2個(200g)
パセリ 少々(3g)
塩 小さじ1/3
こしょう
カレー粉  大さじ1・1/2
ウスターソース 小さじ2
ケチャップ  小さじ2
赤ワイン  大さじ1・1/2
しょうゆ 小さじ1
オリーブオイル 小さじ1
卵 2個
【作り方】
1. 玉ねぎ、にんにく、しょうが、ピーマン、パセリはみじん切り、なす、トマトは7mmの角に切る。
2. 豚ひき肉に塩、こしょう、カレー粉大さじ1/2を加えてさっくり混ぜる。
3.鍋に、オリーブ油、豚ミンチ肉を加えて炒める。香ばしい焼き色がついたらにんにく、しょうが、玉ねぎ、ピーマン、なす、塩少々を加えて全体がしんなりするまで弱火でじっくり炒める。
★調理のポイントは、野菜の炒め方です。甘みを出すようにじっくり炒めましょう。
4.トマトを加えて混ぜる。カレー粉大さじ1、ウスターソース、ケチャップ、赤ワイン、しょうゆを加えて水分がなくなるまで煮詰める。
5.ゆで卵は水から入れて約8分加熱して冷水に落とし、半熟に仕上げる。

●ピクルス
【材料】(2人分)
きゅうり 1/2本(60g)
みょうが 2本(30g)  
パプリカ(赤・黄) 各20g
ミニトマト 2個(30g)
セロリ 20g    
<ピクルス液>
にんにく 1片
赤とうがらし 1/2本
ローリエ 1枚
りんご酢 150ml
水 100ml
砂糖 大さじ2
塩 小さじ1/2
【作り方】
1. きゅうり、パプリカ、セロリは、乱切りにする。みょうがは縦半分に切る。
2. ピクルス液の材料を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら1の野菜を入れて半日おく。

《1人分 エネルギー:590kcal たんぱく質:27.5g 脂質:23.9g 炭水化物:73.7g 食塩相当量:3.7g》

梅干しを使ったドレッシングと薬味をたっぷり乗せて、暑い夏でもさっぱりと食べやすい豚しゃぶです。梅干しには、消化酵素や唾液の分泌を高めて、食欲を増進する効果があり、疲労回復にも役立ちます。冷たい料理には、温かい汁物を合わせて、体を冷やさないようにしましょう。具だくさん味噌汁は、多くの食材が摂れて、栄養バランスがとりやすいのでお勧めです。さらに、ご飯に枝豆をちょい足し!とても簡単に栄養価がアップします。枝豆は、鉄分が多いので、夏場の貧血予防にも効果的です。

●豚しゃぶのさっぱり梅ドレッシング和え
 【材料】(2人分)
豚ロース肉しゃぶしゃぶ用 160g
きゅうり 1本(120g)
カイワレ大根 1/2パック(20g)
大葉 6枚
みょうが 2本(30g)
ごま 2g
<梅ドレッシング>
梅干し 大1個(20g)
酢 10g
しょうゆ 小さじ1/2
砂糖 小さじ1
ごま油 小さじ2
【作り方】
1. きゅうりは半月切りにして塩もみし、水分を切っておく。
2. カイワレ大根は、半分の長さにカットする。
3. 大葉はせん切り、みょうがは縦半分にカットして、小口切りにする。
4. 梅ドレッシングを作る。梅干しは、細かく刻む。ボールに梅ドレッシングの材料を入れて混ぜ合わせる。
5. 豚肉は、80℃くらいのお湯で火を通し、ペーパータオルで水分をふき取る。
6. 1と2を混ぜ合わせて器に盛り付ける。
7. 火を通した豚肉に梅ドレッシングを絡めて、6の上に盛り付ける。せん切りした大葉とみょうがを盛り付け、ごまを全体に散らして完成!

●かぼちゃと油揚げの具だくさん味噌汁
【材料】(2人分)
かぼちゃ 80g
油揚げ 10g
しめじ 40g
ねぎ 10g
味噌 大さじ1
だし汁 340ml
【作り方】
1. かぼちゃは7mm厚さに切る。油揚げは、短冊切り、しめじは石づきをのぞいてほぐす。ねぎは3㎝長さにカットする。
2. だし汁を沸騰させ、油揚げ、かぼちゃ、しめじを加えて約7分煮る。
3. 味噌を溶きのばし、仕上げにねぎを加えて沸騰直前に火を止めてお椀に盛り付ける。

●枝豆ご飯
【材料】(2人分)
白飯 280g
枝豆 80g(皮つき160g)
塩 少々
【作り方】
1.ボールに枝豆を入れ、塩小さじ1/2(分量外)を加えてしっかりもみこむ。何度か水を替えて洗い表面の産毛を落とす。ボールに枝豆を入れ、ふわっとラップをして3分加熱する。一度混ぜて、再び2分加熱する。
2.火が通った枝豆の皮をむき、塩をまぶしておく。
3.炊きあがったご飯に加えて混ぜる。

《1人分 エネルギー:600kcal たんぱく質:29.5g 脂質:22.7g 炭水化物:73.5g 食塩相当量:2.9g》

トマトには、強い抗酸化力をもつ赤い色素のリコピンと、抗酸化ビタミンのβ-カロテン、ビタミンC、Eが多く含まれています。また、豚肉は、にんにくや玉ねぎに含まれるアリシンと合わせることで、ビタミンB1の吸収率がアップします。主食のパスタをゆがく際にズッキーニをちょい足し!手間をかけずに野菜が摂取できます。
サラダは、キウイとリコッタチーズに黒コショウとレモン汁をかけて仕上げにナッツを振りかけて完成!キウイに含まれるたんぱく質分解酵素は、肉料理の消化を助けます。

●豚ロース肉のパプリカと玉ねぎのトマトソース煮込み
【材料】(2人分)
豚ロース肉 160g
にんにく 6g
たかのつめ 1本
玉ねぎ 中1/2個(80g)
パプリカ(黄) 1/2個(80g)
トマト 2個(240g)
タイム 1枝
白ワイン 大さじ2
オリーブ油  大さじ1/2
塩 小さじ1/2
パセリ 少々
<付け合わせ>
パスタ(今回はフジッリを使用) 140g
ズッキーニ 1/2本(80g)
バター 5g


【作り方】
1. にんにくは、みじん切り、玉ねぎは、3mm幅のスライス、パプリカは5mm幅に切る。トマトは、7mmの角に切る。パセリはみじん切り、ズッキーニは7mm幅の半月切りにする。たかのつめは種を取る。
2. 豚ロース肉に塩、コショウをする。フライパンにオリーブ油を熱し、両面を色づけるように焼く。
3. 豚肉を取り出す。肉を取り出したフライパンに、にんにくのみじん切りを加え、香りが出たら、玉ねぎとパプリカを加えて、中火弱で玉ねぎが透明になるまで炒める。
★にんにくを焦がさないように注意する。
4. 3に白ワインを加えて煮詰め、液体が煮詰まれば、トマトとタイムを加え、蓋をして約5分煮込む。
5. 4に豚肉を戻して蓋をしてさらに3分煮込む。
6. パスタを塩ゆがきする。湯がきあがる5分前にズッキーニを加え、一緒にゆがく。
★パスタをゆがくお湯は、0.5%の塩加減にする。
7. パスタがゆがきあがったら、お湯を切って、再び鍋に戻して、バターを加えて全体に絡める。
8. 皿にパスタを盛り、肉をのせて、ソースをかけたら、最後にパセリのみじん切りを振りかけて完成。

●キウイフルーツとカッテージチーズのサラダ
【材料】(2人分)
キウイフルーツ 1個(100g)
サニーレタス 40g
レモン汁 小さじ1
カッテージチーズ 40g
カシューナッツ 2g
黒コショウ
【作り方】
1. サニーレタスは一口大にちぎる。キウイフルーツは、皮をむき縦半分に切り、7mm幅に切る。カシューナッツは粗みじんに切る。
2. 器にサニーレタス、キウイフルーツ、カッテージチーズを盛り付け、レモン汁、黒コショウをふりかける。カシューナッツを散らして完成。

食物栄養学科 講師
青木 友紀子先生

担当科目は「基礎調理学実習」「実用調理学実習」「応用調理学実習」。
奈良県出身。大学は食物栄養学科で学び、卒業後、調理師専門学校に進学。調理師専門学校に14年間勤務した後、病院に勤務。フランス料理とお菓子が得意。
管理栄養士・調理師

(栄養士教員監修)暑い夏を乗り越える、夏バテ予防レシピ【Vol.2】